同期の桜・2 〜それもこれも愛

週末は、もと上司兼カラオケ部名誉顧問が率いるテニスサークルの新年会にオットの会社における現地社員のトップのかたが主催してくださった新年会…と新年会ざんまいでした。あー、疲れた。体調万全じゃないのにさー。その中で、今日は特に、前者のほうについて書きます。つまり、往年のこの日記の鉄板・OLネタの後日談みたいな感じです。


テニスがしたくてこのサークルに入る人が勿論多数なのですが、最近の傾向として(というかむしろ、テニスをやらないのに飲み会に混ぜてもらった私たち以降な気もするけど)、名誉顧問のはからいで飲み会に参加する彼の会社の新任駐在員、という見知らぬ人たちが今回も参加していました。まあ、私があの部署にいたのなんてもう10年近く昔の話だし、そもそもあの会社そのもの退職してからもかれこれ4年半も経つし、知らない人がいても当然と言えば当然なので普通に接しているのですが、何となく非常に落ち着いた感じの男の人と普通にお話していたら、恐ろしい事が発覚。


「何年までいらっしゃったんですか」「(うちの会社の人の割に言葉遣いが丁寧だなー)あ、2009年の夏までです」「あ、じゃあ、実はかぶってるんですね!僕2006年入社なんですよ!海外営業の後はどちらにいらっしゃったんですか?」「(そうか、中途入社のかたか、道理で丁寧なわけだわ。経理だっていうしきっと銀行出身とかなのね)ああ、生産管理の…」「あ、じゃあAやB知ってますか、僕同期なんです」…新卒か!しかも自分よりそうとう若いじゃないか!


申し訳ない、これもし万一この日記サイト見つけられちゃったらわたし二度と彼に顔を向けられないのですが敢えて書くと、それは入社5年目に参加した研修で、久しぶりに顔を合わせた同期のあまりの落ち着き払った容姿に受けまくったショックの再来でした。つまり彼、話し方も落ち着いてるし、まあおでこ周りが少し淋しい感じだし、てっきり3年くらい上の人かなって気がしてたんです、勝手に。でも聞いてみたら、完全に後輩世代。具体的には彼の同期だという子は、ホワイトデーにメルヘンな缶入りクッキーくれて「あらやーね可愛いじゃない、若者のくせにこんなオバサンにカワイイのくれてさー」と悦に入らせてくれた後輩君です。つまりは男性社員にもかかわらず思わず逆セクハラまがいにも“ちゃん付け”していた、それくらい「若い子」。


何だか、辞めてすっかり自分の中では時間が止まっちゃっているけど、確実に時は流れてるんだなあと思わず感慨にふけってしまいました。今回こっちに来た彼、トレーニーじゃないですからね。正規の駐在員ですからね。すっかり一人前です。きっとその同期君であるAちゃんやBちゃんも、すっかりオジサン一人前になっていることでしょう。私も、そろそろ何かしたいところです。少なくとも、こういう偉そうなことを言っても「しょうがないな」と思ってもらえる程度には、体型くらいは戻さないと。オバサンが男子のオジサン化を嘆いても説得力ないですからね。



ちなみになぜか今日は名誉顧問の奥様(この人ともかつて部のBBQでご挨拶して以来かれこれ10年以上のお付き合いだ)に、今さらのように「やる気まんまん営業部門駐在員・Yちゃんとの関係性」を聞かれてしまいました。おそらくは我々のあまりにも心やすい(心やすすぎて、普段はまったくお互いの事を無視しているのにいざ近くに居合わせると親密な空気を漂わせる)雰囲気が、いわゆる「駐在員文化」で浮いているからだと思われます。男女で気兼ねなく色気もない仲良し、って、確かにカップル/家族至上主義な文化では浮くよね。
「Y君はmoeちゃんの1年先輩…?後輩…?」「同期です」「そうなんスよ、しかも社員ID番号も1番違いで、新人研修は前後の席ってやつっスかね!」「そう、本当に同期なんだ…!」
まあ、ID1番違いって事は、当時のあの会社の採番スタイルだと一般職と総合職の差もないってことで。女性は全員一般職採用、同期でしかも同じ大学を卒業していたりしても総合職の男性には敬語を使っていたという一世代前とは全然違うからなあ。このあたり、今も昔も説明しづらいというかしてもきっと根本的には理解されていないであろう部分ではあります。少なくとも10年前における男性上位社会のメーカーで「女性が男性と同等に働く」ということは、言葉であらわす以上に実際には難しいものだったんだなと、今さら痛感します。


「っていうかさあ、昔もオレが異動になったらmoeちゃんいるし、今もオレがこっちへ赴任したらmoeちゃんいるし、ホントこれって、不思議なご縁ってやつ? なんかさ、この先オレがインド赴任とかになっちゃっても、そこにまたmoeちゃんがいそうな気がするんだよねえ」 「…いや、オットの会社の赴任先にはインドなんてないし、私はインド行かないから!」


…こうして文章に書き起こすと、Yちゃんの言動が南アメリカのラテンな夏の空気に誘われてすっかり落ち着いた大人から新入社員のように軽くなっているのも手伝い、やっぱり何やらラブコメの最終回みたいです。困ったなあ、また要らぬ誤解を招くじゃないか。でもそのラブ、残念ながら「恋愛」じゃなくて『半沢直樹』でさんざん描かれた「同期愛」だから。え、渡真利×半沢の同人誌が出てる?それはタダの腐った女子の妄想ってものだろう!
私、思わずツンデレのツンな返しをしちゃったけど、確かにすごいご縁はご縁。半沢と渡真利がふたたび本社で顔を合わせる日が来たように、案外、またどこかの街で、もしくは思いもつかないような遠い異国でバッティングしちゃうこともあったりして…なんて確かに思ってしまった、さわやかな夏の一日なのでした。(でも、インドは行かないよ!)