3年目の浮気の先に

結婚式に(2次会すらも)お呼ばれしない年なんて何年ぶりでしょう。今年は穏便です。穏便ですがつまらない。何しろ私は「結婚式」という尋常ならざる華やかな空間が大好きです。そのために美容院やフェイシャルエステの予約をしたりムダ毛を剃ったり洋服や下手をすればカメラまで新調してしまう自分も大好きだ(注:自分のじゃありません、あくまでも列席者として)。まあ、それを人は浪費と言いますが。
ピカピカになって、もっとピカピカな花嫁さんを見て、ハッピーオーラという名のすさまじい高揚感をおすそ分けしていただくと元気が出るのです。自分まで純粋な気持ちになってしまう。


ところでシロアリの大群に部屋を襲撃された上、人生初のぎっくり腰になり、動けなくて鬱々とする私に「家に遊びに来ない?」と声をかけてくれた同じマンション在住の商社オーエル(カムバック制度があるので現役!)・Mちゃん。お言葉に甘えさせてお邪魔させていただきました。すると、お部屋には立派で真新しい結婚式のお写真が飾ってあった。


「そうかー、まだ結婚式、去年だったんだねえ」「そうそうー」


そう、メーカーオーエル時代から気づいていたけれど、「(主に男性の)海外駐在を機にケッコンする」ケースは非常に多い。私の勤務していた会社は結婚年齢が早かったけれど、まあ姉さん女房も多かったし、それを逆側から見れば、今、私が知り合う“同世代の駐在マダム”は、必然的に新婚さんが多いのだ。だから彼女に限らず奥様仲間のFacebookなんか見ると、結婚式の写真なんかが大量に入ったアルバムを、結婚式→引越し→海外生活開始という怒涛の流れが落ち着いたつい最近にアップしてらっしゃったりする。どれも華やかで美しい。私が勤務していたメーカーの本体企業も大量に駐在員を送り込んでいるので、その奥様=名古屋のお嬢さんたちの結婚式の写真もたくさん見かけ、美しさにウットリするとともに、楽しい。ああ、KAWABUN NAGOYAとかオーベルジュ・ド・リルとか、私もいいなと思ったんだった!(まあ、私の親が披露宴をやったホテルなので、それはそれで楽しいし良い思い出になったけれどね。そもそも式は私の子どものころの希望通り、母校の教会だったし)パラレルワールドでのまぼろしの自分の結婚式を夢想したりして、またウキウキする。


そして当然彼女たちは、記念日だってまだまだフレッシュなのです。それがどうでしょう、私たちと来たら、一時帰国休暇がいただけるのをいい事に、ついに今年の結婚記念日は日本と海外でバラバラに送ろうとしているじゃないですか! 「結婚記念日も実家にいるんや…」的な、数年前なら確実に言っていたであろうオットの嫌味も耳にしません。3年目の浮気は何とか乗り越えるにしても、確実に冷めている。これは、いけません。


結婚記念日の数日前にあたる日、オットが実家のある大阪から羽田に向かおうとする途中で名古屋にも寄ってもらって、ディナーでもして盛り上がりたいなあと思う私です。そう、できればオーベルジュ・ド・リルか、せめてKAWABUNでね(いや、途中下車を考えれば、リルの方がいいよね)。


…ちなみにこの日記を見る独身の友人のかた(ってもうさすがに少ないけれど)。私、結婚式とあれば、名古屋でも東京でもハワイでもモルディブでもタヒチでもどこでも行くのでよろしくねー(敢えて“近場”になるフランスやアメリカ本土やカンクンとは言いません)! 全力でお祝いさせていただきます!!!