みんないってしまう

金曜の送別会に触発されたのか、オット、朝からサッカーに行ってくれる。「行ってくれる」と大変好意的なのは、まあ要するに“家事がはかどる”の一言なのだけれど…とりわけサッカーに行ってくれる日は好天に恵まれるので、猫の毛もよくわかる光の中で掃除機をかけ、すぐ乾く感じで洗濯物を干し、朝市に行き、さらに野菜スープを作りおきする。オットが朝からベッドにへばりついて起きないパターンだと、何かと出遅れがちで却って疲れてしまう事も多いだけに、これは理想的な日曜の在り方…だと思う。オットが家にいる場合は朝市か掃除機かどちらかは分担してくれるのだけど、その場合「ああ、暑い!」「疲れた!」とものすごく大仕事をしたような顔をされてしまうので、かえってここは、朝の光の中、勢いで一気に済ませたほうが気が楽なのだ。…まあ、最近、いわゆる“絵に描いたような駐妻ライフ”で毎日フラフラしているだけに、午前中にみっちり家事ができる日がそれほど多くない自分が悪いだけな気もするんだけど。


オットの帰りを待って、外食。最近お気に入りの、比較的安価なのにインテリアがスタイリッシュで、しかも英語まで通じてしまうステーキハウスに出かける。ひとり3,000円程度で夜でも日曜でもしっかり美味しい肉が食べられるから、重宝なお店。銀座時代からなんだけど、本当にリーズナブルで気に入る店って潰れる傾向にあるので、ここも、私たちが住んでいる間くらいはもってほしいものだ…。
帰りは、ショッピングモールへ。今回行ったのは、駐妻たちの間でそれなりに評判の良いスポットであるにもかかわらず、私たちは今まで行った事がなかったところ。先週末ご一緒させていただいた敏腕女性課長・Eさんのオススメのモールという事でようやくオットが行く気になってくれたのだ。昨日は私の買い物ばかりだったので、今日はオットのスニーカーを1万円程度で購入した。最近、靴類に関しては意外とこちらのドメブランドで全然平気なことがわかってきた。
モールそのものは、古いけれどひととおりのお店の揃った上品な場所で大満足! 結婚以来「こんなに非社交的で、引きこもりがちな人だったっけ…」と思う彼なのだけれど、気の合う人と楽しい時間を過ごすことさえできればやっぱりそんな事ないんだよなあ。結婚して4年、ようやくわかってくることも多い。


そして、来週もサッカーに行く、というオット。こちらに来て以来ずっとお世話になっていた人が日本へ帰ることになり、来週で彼の最後の草サッカー参加になるのだという。
「何やなあ、これからはもう帰って行くばっかりなんやろなあ」
「ああ、確かにその話、キョンキョンさんもしてた。『2年経つとどんどん友達が減っていく、同じだけ新しい人も来てるはずなんだけど、来たばかりのころに比べてこちらが新しい出会いにネガティブになる』って」
まあ、任期がもし世間一般の企業で定番な3年間だとすると、私たちだって今度の7月末で終わりなわけだし。海外駐在員なんて、一部を除けばしょせん、テンポラリーな話なのだから、それは仕方のない事なのだと思う。


しかしまあ、こうして書くと驚くばかりだなあ。(私は後から来たけれど)オットの海外赴任からもう2年半も経つのか。これが大学生だったらピカピカのフレッシュマンが、貫禄の“3男・3女”で就活が始まるからそろそろサークルを引退…という事だものね。