季節症候群

この季節になると、新卒で入社して●年半働いた会社の事が恋しくなる。端的に言えば「あーーーー、辞めずにもっと働いてればよかった」ってやつですね。
理由は、単純だけどボーナス。「ボーナスが入るから買っちゃえ」と買った服・靴・バッグに旅行、もう数えきれないほどある。いつだって貧乏だったけどいつだって何とかなった。貯金すらできた。その点、結婚してから1年半だけ働いた会社は年俸制だったから、月々の手取りは多かったけど何か物足りなかった。どうでもいいことにばかりお金が消えて(横浜駅から家までのタクシーとか。徒歩10分以内の駅が2つもあったのに…)、手元に残ったお金なんてほとんどなかった。


仕事そのものは嫌で嫌で仕方なかった。本来は興味も何もない分野だし、「やらなきゃいけないこと」と「いきなりやれって言われること」と「本来は私の仕事じゃないのに押し付けられたこと」と「本当はやるべきだと自分で判断していること」がいつだって溢れかえっていて、全部完璧にはできない自分がものすごく嫌だった。達成感なんて年に1回か2回あるかなしか。人と人とのつながりで保っていたなあと本気で思う。勤務地も、営業部門にいた時以外は本当に嫌だった(何しろ周囲には何もなくて、会社の売店こそあるものの、デスクから最寄りのコンビニまで行くのに徒歩20分以上かかった)。実家から通っていたから毎日朝5時半に起きて、一年の半分は暗いうちに家を出ていた上、アメリカ大陸の仕事をしていた時はテレビ会議のせいでさらに1時間早く会社に行った日も少なくない(朝食作ってくれたり駅まで送ってくれたり、バックアップしてくれた家族には感謝してます)。「この仕事が楽しくて、やりがいを感じる。勤務地も大好き」なんて人の話を聞くと正直、今でも殴りたくなる衝動に駆られる。


それでも昇進とかするまで働き続けられた理由の一つには、やっぱりボーナスがあったと思うのね。大した金額じゃなかったけど、それがあったから頑張れた。…これだけ嫌だった記憶を全部呼び起さないと、ほんと、「何で仕事、特にあの会社辞めちゃったんだろう?」ってものすごく落ち込んじゃうくらいボーナスが恋しくなるんですよ。この季節って。


…来年一時帰国したときには、年賀状の仕分けとかお歳暮の受付とか、短期でできるアルバイトでもしたほうが、精神衛生上よろしいのかもしれません。