タイムカプセル

「新年を迎えるのになんなのこの部屋は!!!」と母の雷が直撃する中、嫌々という感じで部屋の片づけをしていたら、面白いものを見つけました。
それは、「私の人生プラン」。どうやら中学生時代、女子校の家庭科の授業で作ったもののようです。『●●才で△△する』というライフステージの設計が幼い自分の字でびっしり記されています。
これによると、まず私の今後の人生は『18才:東京の大学へ進学』。当時の私の成績は下から数えた方が早いと言う正真正銘の劣等生でしたが、そんな野望だけはもっていた模様。しかし何がどうなるかわかりません、第一志望も記念受験も滑りましたが、何とか叶えることができました。野望は持ってみるものです。
次に『22才:就職。男性と肩を並べて仕事をする』。これも何とかクリアーしています。受かった会社が少々むさくるし過ぎる環境で、そのせいか多少の男女差別は日々感じざるを得ない事実もあるし、逆に私自身も無理してがむしゃらに働いているわけでもないし…と。突っ込みどころは多々ありますが。
その後は『3●〜▲才:結婚』『3△〜○才:第一子出産』『3◎〜☆才:第二子出産』『40才:退社、一生できる仕事を主としていく』『60才〜65才:夫と世界漫遊』『70才〜:晩年をパリかニューヨークで過ごす』と続きます。言いたい放題です。5年間も世界漫遊なんて、どんなリッチな身の上なんだ。それとも高齢パッカーにでもなるつもりだったのでしょうか。
驚いたのは『3●〜▲才:結婚』という部分です。実はまだまだ先の話です。一応前提条件として当時の女性の平均結婚年齢とか出生率などのバックデータが与えられていたようですが、結婚に関しては、明らかにそこから大きく外れた年齢をターゲットとしています。高校時代、従姉が32才でかなり幸せそうな結婚をして以降、だいたいその辺りで結婚すればいいやと考え始めていたのは薄っすら記憶にありましたが、まさか中学時代からとは。何を考えていたんだ当時の自分、と言わざるを得ません。
そこで気付きました。最近私の友人達がしばしば口にする「この齢になる頃には、とっくに結婚して子供のひとりも産んでると思ってた」という台詞。私は何となく「何でそんな事を思うんだろう? それとも、私が変?」と内心思いつつ、「そうそうー」などと同調したりしているのですが、つまり私は最初から変だったのです。むしろ、中学生の時点では「この齢の私はバリバリと仕事をしている」と設定していたわけなので、「今頃は結婚して子供のひとりも…」なんて複雑な時制の事など考えもしない方が自然とも言えます(もちろん発作的に結婚願望が高まるといった変動要素も大いにありますけどね!)
いやあ、驚きました。気が楽にもなりましたが。こうなったら初心にかえって、十数年前の未来予想図通りに男性並みの質と量の仕事をこなす事でも心がけていくのも、一つの選択肢です。


さて、女子校時代と言えば、今日は年に一度の株主総会の日でした。具体的には、学生時代「社長」という愛称を持っていた友人Iさんが毎年この時期になると企画をしてくれる中学・高校時代(エスカレーターだったから)の同級生の集まり。社長が年に一度必ず召集してくれる、ありがたい会です。本当は正式な呼び名もあるのですが、それを言うと出身校があまりにもバレバレなので、敢えて『株主総会』としておきます。
比較的頻繁にお茶したり飲み会したりで会っている子、直接の仲良しと言うわけではないけれど年に一度必ずこの集まりで会える子、数年に1回ご主人のお仕事と実家での用事がちょうど都合がいい時だけ出席できる子…と色々ですが、この年になってくるとさすがに色々な事があります。あまりにも久しぶりすぎる子などは、私が近況をアップデート&記憶しきれておらず、思わず失言してしまったりも…すごく申し訳なかったです。あとついに結婚が決まったというRちゃん、おめでとう! 去年のこの会での「来年は皆結婚する年だから!!!」という社長宣言を見事に期限内に実現できた子がいて嬉しいよ!!!
この総会の良さは、逆にそれで仲良くなれる子がいる事と、あともう一つ。大切な思春期を同じように淡々と温室育ちで過ごしてしまった仲間が、今この年齢でどんな結婚観・恋愛観を持っているかが確認できる事です。前述の通り私は最初から感覚がおかしかったようなので、世間の流れにとってイタい行動をしないために勉強しなければ。もうちょっとしっかり考えないとな…自分のプランに乗って初志貫徹も悪くないけど、やはり世間の動きや価値観から大きく踏み出すのは勇気のいる事ですしね(笑)
ちなみに、出席者の中にはひっそりこの日記を読んでくれている子も何人かいるようで非常に恐縮しました。あらためて読み返すと、あまりにもすさんだ日常に嫌になります。いやあ、子供の頃の人生プランもたいがいだけど、これはこれでリアルタイムなだけに、穴があったら入りたい気分かも…。



【ちゃんこ富士】 もと九重部屋のお相撲さんと思われる大将と、アットホームでフレンドリーな女将さんが経営するお店。鶏がら(多分)の塩ちゃんこが美味しいー。すっかり温まって酔いが回りました。サイドメニューの手羽先や豚の角煮も美味しい。
http://www.bar-and-restaurant.com/nagoya/detail.php?id=S10358