ブラジルの空に笑え!
イヤッホーーーーーイ、アルゼンチン×オランダ戦が実現したよ! よかったね、南米で3年間頑張ってきた甲斐があったねアルゼンチンファンのオット。なんでもアルゼンチンのベスト4進出自体、ものごころついてから初めてみたいな話じゃない?知ってたけど。
でもこれ、日本人はみんな、コスタリカちゃんの躍進を期待してたんじゃないかなあ。「死の組の噛ませ犬」と言われる中、ウルグアイに勝ち、イタリアに勝ち、イングランドにも分けての堂々の1位通過。泥臭く走り回り、まるで2002年日韓大会の時のトルシエジャパンのごとくラインを(もっと低い所だけど)コントロールし、しぶとく守って競り勝つサッカー。判官びいきとかジャイアントキリングって日本人は大好きだもんね。
日本はすっかりアギーレ・ジャパンに話題をすり替えているようだけれど、もっと今回のザックジャパンの体制は誇るべきだし、だからこそもっと反省するべきだと思うのです。コスタリカサッカーを真似する?バカ言っちゃダメ、あの国、海沿いを除けば妙に標高がすっごく高いんだからね? (本気で目指すならコスタリカの選手ってけっこう国内リーグでやってる人多そうだし、コスタリカリーグに殴り込みをかけてもいいと思う…んだけど年俸的に現実的ではないのか。ただ、標高が高くて国内リーグのお給料がいいメキシコリーグあたりにチャレンジする選手がいてもいいんじゃない?みんなドイツにばっかり行きすぎ)
戦績も誇っていい。ベスト8に残った国のうち、記憶にあるだけで、日本が2010年10月に勝った国(アルゼンチン)、日本が8か月前に勝った国(ベルギー)、日本が1か月前に勝った国(コスタリカ)、日本が8か月前に分けた国(オランダ)、日本が2012年10月に勝った国(フランス)と実績は充分。この4年間でテストマッチ組めた中で惨敗してるの、たぶんブラジルだけですからね。ベスト4を狙うだけ狙うのは、少なくとも今大会のチームに関しては全く分不相応ではなかったと思う。
個人的にはなぜか、今回のコスタリカ、川原泉の往年の名作『甲子園の空に笑え!』みたいだなと思う。九州の自然あふれる小さな県の中でも弱小高校・その名も豆の木高校が、さしたるタレントがいなくても、堅守好走の野球でいきなり大躍進して甲子園の決勝まで行っちゃうあの名作。あれも最後、優勝はできなかったんだよなあ。最後の台詞、「あーーーーーー、楽しかったねーーーーー」の切なさは今でもおぼえている、というか、試合が終わった後のコスタリカサポーターの放心した顔を見ていたらものすごく思い出してしまった。
ワールドカップもあと4試合。大枚はたいて準決勝を観るという空前のミッションが数日後に迫っているのに、なんだか切なさだけが胸に募る。
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