機上の戯言

やっと、というかとうとう、というか現状住民票があるであろう(この国の制度はよく知らないけど)南米某都市に戻ってきてしまいました!いろいろな方にお世話になったし、いろいろな事があった今回だけれど、今日はそれらの話は一切すっ飛ばした話。


今回はオットの会社の制度で、なんとビジネスクラス!!! で往復50時間近いのフライトを過ごすことができました。しかも、本来会社が契約していて安く乗れるという航空会社の該当予約クラスが埋まっているとの事で、交渉の末決まった、まだ一番安いレートだった南米便:エールフランス航空、欧州便:JALで!
往路は、エールフランスのあまりの食事やワインの美味しさについつい食べ過ぎそして飲み過ぎてしまって気持ちが悪くなりほぼ眠れなかったうえ到着した空港でゲ●を吐いてしまったり、JALの邦画ラインナップを堪能しながらあとは「いつでも食べられる一品料理(カレーとかラーメンとか、日本を離れていた日本人には堪らないラインナップ)を次々とオーダーしてしまって一睡もしないまま早朝の羽田に到着してしまって頭がふらふらになる(そしてやっぱり気持ち悪い)…という、「ものすごい金額のエア代を払っているにもかかわらず、団体バラ売りエコノミーチケットで飛んだ時よりも体調を悪くする」ミラクル状態だった自分ですが、復路は違う! ちゃんと胃袋の調整をしたから気持ち悪くならなかったし、深夜発の便だったせいかグッスリ。うーん、こんなに機内で眠れたのって(と言っても4〜5時間)、ペルーでムチウチになった帰り道、リマの病院でもらった鎮痛剤を飲んでいた時以来かも知れない…。


…こうして書いてみると、我ながらものすごーく貧乏くさくて情けない。オットなんか、普段使っている某航空会社(恐らくビジネスクラスのシートの良さは世界トップクラス)で出張していた時は、「機内食は抜く」って言ってたのに、自分ときたら…でも本当に美味しかったの。シャンパンも、ボッタじゃないワインバーやシャンパンバーでもグラス1杯1,200円はするテタンジェが飲み放題。そりゃ、飲むでしょう!!! 再上場して今また元気(かもしれない)JALの「日本人の心の琴線に触れるメニュー食べ放題」もすごかったしなあ。ちゃんとした食事で出てきた冬瓜も美味しかった。外国のエアラインのエコノミーで貨物扱いされる生活も知っているだけに、エコノミーならJAL(エコノミーでも“たいめいけんのオムライス”が出るらしい…!)のほうがいいんだろうなー。ああ、JALでもANAでもいいけど今自分が住んでる都市までさっさと飛ばしてよー、コードシェア便じゃなくてさ。特にJALさん、一時的にブームで社用族がわんさか来てる今こそ、利ざやのいいビジネスクラスが大売れだというのに、何故運航休止してしまったのか。可愛いCAさんにも言ったけれど、ぜひ南米便の復活をお願いします。あとANAさんも早くJALさんを出し抜いてくれー。ロンドンからのコードシェア便だけじゃ物足りないのよー。国際線なのに英語がしゃべれない上、平気で人の荷物の上に他の人の荷物をドサッと載せるCAに、「ああ、自分はこれからまたさまざまなことが不穏なあの町に戻るのか…」と不安になるのよー。まあ、エールフランスのビジネスに乗っていたって、それは一緒なんだけど。ほんのワンブロック向こうで日本人が強盗に遭ったっていう大使館情報をほんの数日前に見たばかりだからね、そりゃ怖いよね。お蔭でカルティエのタンクを持っていく予定をしていたのに、怖いから華やかな場仕様専門・アビステのキラキラミニフェイス腕時計を買い足してしまったんだからね。


しかし悪いことばかりではありません。ついつい、雑誌など回ってこないエコノミーの癖で三浦しをん林真理子のエッセイを機内に持ち込んでしまったので、特に日本の雑誌も新聞も置かれなくなるエアフラの南米便で読んでいたのだけれど、林真理子のエッセイの最後の方に“宝塚ネタ”があり、それによると、「元」であっても男役トップスターになったことがある人の至近距離に立つのは、本来ファンの中でもごく一握りの人なんだそうで、ちょっとだけ気分が盛り上がった私。そう、こちらには先生と、ダンスの習い事があるじゃないか!
家族は勿論気になるし、本当は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を観てから帰りたかったけれど、こちらにはこちらの楽しみもある…と、テンションを上げてみる次第なのでした。ちなみに宝塚歌劇エヴァには私の中で微妙な共通点があってね、それは、「ツッコミを入れるな!とにかく目の前にある美しいビジュアルと、意味深な演出を楽しめ!」ということ。エヴァの戦闘シーンは昔から圧巻だからね、それに思わせぶりなセリフがついてきたからこんなに息の長いアニメになったんだろうと思うのよね。宝塚についてはまあ、まだよくわからないんだけど、1回だけ観た公演と、フルで観たDVD幾つかを観る限りはそんな気がする。そして“エリザベート”ではルドルフ(大人)、“エヴァ(ヱヴァ)”ではカヲル君の立ち位置が大好きなくせに、しかし彼らに萌えることはない自分。だって、出てきたと思ったらすぐ死んじゃうとことか、何となくホモな演出とか、狙い過ぎだよね? どっちもさー。

美は惜しみなく奪う (マガジンハウス文庫)

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