雑誌ごしの再会

オットの会社が設定してくれている“雑誌の定期購読の送料を負担してくれる”制度をありがたく使って読んでいる『25ans』4月号が、発売後1か月以上経ってようやく届いた。っていうか「今月はいやに順調に来たなー」とか思っていたら、先月号でやんの。付録のケイタマルヤマのトートバッグがそんなに税関で引っかかったんだろうか、いや課税はされなかったけど。


今回(って既に先月だ)の小特集の一つが、『華やかさNo.1 名古屋にGO』。横浜のマンションを貸しに出している今、一時帰国時の私の拠点はやむをえず名古屋の実家なので、この特集はありがたい。楽しく読みました。お料理上手な事で有名な某商社のマダムのオススメに従い購入して以来お気に入りのお料理本の著者・笠原将弘の店が池下・高見のセントラルガーデンにできたとか、そういう情報もアップデートできたけれど、やっぱり注目は読者モデル。


おお、みんな名字は変わっているけれど、これは仕事で出入りしていたオフィスでゆったりと秘書をしていたのあの子では? いかにもコネ入社な美少女だったけれど、ふむふむ今は専業主婦で4才の男の子のママとな。そしてああ、これは料理教室で一緒になったことがあるあのきれいなお嬢様に違いない! 附属上がりの女子大卒業後は迷いなく家事手伝いをしていた、年上の彼がいると言っていたあの子はふーむ、美容皮膚科の開業医のご主人と2人のお子様か。相変わらずおカネには困る、なんて想像もできない生活をしているんだろうなあ…。



隙のない髪形やメイク。いかにもおうちにお金がありそうで、苦もなく附属校から大学まで同じ女子校に通い、決して苦労するような職には就かず、ふわふわとひたすら美しかった彼女たちは、やっぱり相変わらずそのまま美しい妻となり母となっているようだった。ヴァンサンカンって何だか成金趣味すぎてうさんくさいなあと思っていた私が悪うございました。少なくとも彼女たちに関しては、7年も8年も前からホンモノよ。「“非現実が現実”な部分もある駐在員妻生活に突入してから、逆に日本への郷愁を感じたくなくて読むようになった」なんてうそぶきつつも所詮プロレタリアートな自分にとっては、やはりふと現実を忘れてうっとりと眺める、でもそれが現実になっている人たちも確かに存在する世界、それがヴァンサンカンという雑誌なんだな。





【余談】 私はヴァンサンカンの他に、10年来の愛読誌である『FIGARO japon』も定期購読させてもらっているのだけれど、若い頃からずっと『フィガロジャポン』だけではなく特集によっては『Pen』も『大人の名古屋』も愛読してきたはずの阪急コミュニケーションズのホームページを今チェックすると、怒涛のようにこってりと宝塚関連の出版物ばかりが紹介されていた事に気づき、びびる。宝塚歌劇団阪急電鉄傘下の劇団、ということでグループ企業なので当たり前といえば当たり前なんだけど、つくづく自分の関心から外れているものには興味がないんだなあ、自分…(まあ昔はフィガロってTBSブリタニカが版元だったけどね)。雑誌を読んでいるだけだと、直系のはずのフィガロよりもヴァンサンカンのほうが毎月宝塚コーナーがあったり別冊特集が組まれたり、よっぽどヅカ押ししてるという事実が面白いな。そんな控えめでコンセプト重視なフィガロ、やっぱり好きだわ。