おとめ、開封 〜記憶力テスト、またはセカンドキャリアを考える

今週もミカリン(仮名)さん邸にお邪魔することになったので、先週いきおいで借りた宝塚歌劇団エリザベート(2009年・月組公演)』のDVDを午後いっぱいかけて観た。うーん、この1年強、宝塚入門者として生活をしてきただけに、「あ、この名前には見覚えが!」「この顔も見たことが!」という役者さんが続々と出てきて、興味深い内容でした。昨日のブリッジに続く年末のおさらいということだね! 

というわけで、『歌劇』も『グラフ』もろくに読んだことがなく、wikipediaで細かく調べるのも面倒くさい中、数少ない観劇歴(およびその際にもらった東宝ミュージカル系のチラシ)と宝塚歌劇団オフィシャルホームページを閲覧した際の記憶、そして地上波テレビに登場するOGの皆さんの顔ぶれを思い出しつつ、自分自身の記憶テストとして主要キャストを記録しておきます(ヅカヲタさん怖いんで敢えて名は伏す)。うーん、当たってるかなあ。実は、ヅカヲタの皆さんに怒られるのを覚悟で言うと、「お揃いのジャンバー着た工場のおっさん集めた会議よりは、ヅカメイク・ヅカネームのほうがよっぽど名前と顔を一致させやすい」とか思ってるんで、けっこう自信あるんだけどなあ…。これを基にwikipediaでしっかり答え合わせをしよう…

死神:今年の春、越路吹雪の伝記的なお芝居に主演していた人。昨年は東宝ミュージカル版『エリザベート』でもエリザベート役だったと思う
エリザベート:昨年、『嵐にしやがれ』で3−4横並びの後列4人にいた若手男役
皇帝フランツ・ヨーゼフ:たぶん今年、東宝マイ・フェア・レディ』でイライザ役をWキャストしていたはず
暗殺者:現・月組トップスター
皇太子ルドルフ:人力舎所属でバラエティ番組出演をメインに「結婚できない男役」キャラで芸能活動している37才/akoちゃん(今年から大阪在住)がうっかりハマってしまった花組2番手男役スター/あと1名のトリプルキャスト
黒天使(死神の部下)筆頭:確か今年春のOG公演に出ていた名前のような…
娼婦マデレーネ:現・花組トップ娘役

こうして見ると、越路吹雪とかマイ・フェア・レディとか、たった4年しか経っていないのに、辞めてる人も多そう。まあ、私も、新卒で入った会社を結婚を理由にいい事幸い辞めたのって、ちょうど4年前だしね。タカラジェンヌも年頃の独身女性、いろいろ思う事もあるだろうし、妥当な離職率と言ったところか…。「私はトップスターではなかったので…」とバラエティ番組に出てくる度に弁明しているルドルフだったお姉さん(宝塚男役としてもすごい長身で、死神役よりも10センチ以上高い感じなので、正直あまり、“死神に操られてしまう若者”という位置づけのルドルフ役は似合っていない)も含めて、彼女たちのセカンドキャリアに幸あれ。


そしてタカラジェンヌたちよりも余程謎なのがミカリンさんだ。ご贔屓の現・星組トップスターが特別出演した形跡もなければ、先生が出演しているわけでもないこの1万円以上しそうな『エリザベート・DVDボックス2009』を何故購入したのか。「いや、勉強のために買ってみたんだけど…」いやミカリンさん、あなた「今のご贔屓が退団したら宝塚からは足を洗う」って常々言ってるじゃないですか! っていうか洗う気ないでしょう(笑)!


ちなみに使っていないアタマをフル活用する日が続いているせいかすっかりやる気をなくしており、あとは日本食コンビニとスーパーをハシゴして、カレーを作ってアスパラを茹でただけです。しかしオット、大歓喜。オット受けだけを考えて、成人病とか自分の体型管理を考えなければ苦労はしないんだけどなあ、夕食の準備って…。

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最後に、こっそりDVDの感想(だって、ボーナスディスクまで併せて4時間くらいかけて観たんだからね)。
うーん、全般に芝居が軽い。って比較対象は先生が出演なさっていた『エリザベート』なわけなんだけど。美貌の死神のクールさは(ボーナスビデオによると、のちの東宝版のエリザベートだけではなく、そのまた前に宝塚でも暗殺者やエリザベートを歴任している“ミス・エリザベート”が演じているだけに)そういう役作りなんだと思うけれど、暗殺者も恐らく当時はまだ若かった現トップスターが恐らくは抜擢されたこともあって良く言えば若々しいのだけれど、薄い。4年前という事を加味すると相当な若手だったと思われる他組の男役が特別出演しているエリザベートも、超小顔だから少女時代なんかはすごく可愛いのだけれど、ソプラノも出切っていないし、喪服の中年女になる後半はちょっと無理がある感じ。唯一の出色は、ボーナスディスクに入っていたakoちゃんオススメのルドルフくらいかしら…(若くてキレイで上手い!小柄なのも役には合っているし)。
ともあれ先生演じる天野喜孝ビジュアルのくせにうっすら『笑ゥせぇるすまん』的にコミカルな死神や、約5年間娘役トップを務めてきたかたによる集大成としてのエリザベート、妙にクドくてウザい暗殺者…というアクの強い顔ぶれだったそのまた10年昔の『エリザベート』のほうが、身贔屓ではなくオモシロかった。そしてそこで「他の再演も見てみたいなあ…」と思わせるのが、宝塚の怖さ、な気がする。