2番手至上主義 〜ヅカ話に見せかけた小室哲哉話

なんてことだ、今年からいろんな巡り合わせで3●才にして実家を出てアウェーな大阪で住むことになった友人にうっかり宝塚を薦めてしまったら、うっかり観に行ってそしてまんまと2番手男役スターにハマってしまったという。“ハマった”の程度にもよるので何とも言えないのだけれど、一気に“ZUCCA×ZUCAの”登場人物(東京のOLさん設定多し)みたいにディナーショーのためにミュウミュウでワンピ買っちゃうようなハマり方をしたらどうしよう…。2番手って事はこの先トップスターになるんだよなあ、そしてさらにトップスターが退団することになると「確実に2ヶ月で60万円は飛ぶ」って聞くし…先は長い。し、知らないよ。「近いんだから1回くらい観に行けばいいじゃーん」と言ったのは確かに自分だけど、それ以降の責任は持たないよ。まあいいか、独身だし今年から大手企業の正社員になったわけだし…。


そして遠く南米某国の自分はというと、そろそろ退団の声も聞こえてきた某トップスターさんに入れあげるあまり今年の夏も東京にしか実家がないにもかかわらず母娘3人で1週間も関西のホテルに滞在していた奥様からお借りした3年前の宝塚のDVDを観たら、その時の2番手男役スターが死ぬほど耽美的に素敵で思わず「クゥッ!」と叫んでしまった。何というか「背が170センチ強あり足が体の半分以上ある小室哲哉(1989年頃)」みたいな感じで。やばい、「大変そうだから贔屓は作らない」「つうか私のスターさんは●●先生(←ダンスの先生)だし!」と固く決意している自分のポリシーが早くも崩れようとしている…!


ところが不思議な事に、そのスターさんは既に現在ばりばりのトップスターで普通の地上波TVのニュースなどにも出てきたりしているのだけど、そしてその最新主演公演映像などもNHKの資料映像なんかで流れたりするのだけど、別に大してそそらないのだ。明らかに容姿が老けたとかいうわけでもなさそうなのに、そしてネットに出ている次回作のポスターなどは恐ろしくカッコいいのに、うーん、何でだ。


まあ、自己分析をすると明らかで、私は宇都宮隆ではなく小室哲哉に熱中する人間」なんだよなあ。TMネットワーク時代のPVやコンサートにおける小室哲哉は、主人公・宇都宮隆に対して時に後ろから援護射撃をし、時に悪役っぽく反対側に位置し、そして時には並び立つ「2番手」だ。宝塚に限らず、「主役」でも「欠かせない名脇役」(←エアギター・木根さんは本来キーボードよりも前にいるのだからより2番手ポジションであるべきなのだけれど、どちらかというとこちらに近くなってしまう)でもない「2番手」というポジションはそれだけバリエーションに富んでいて、しかも想像をかきたてる“余白”があるんだよね。…まあ、友人にはそういう属性はなさそうだから、きっとトップまでついていくんだろうけれども。