地球の裏で思う事

あと数時間後、遠く地球の裏側で、祖母が骨と灰だけになります。



そんな事までわざわざオンタイムで一般公開するものなのだろうか、とも思うのですが、ここは一応匿名なのでね、かえって行き場のない思いをぶつけやすいんです。オットの家は親戚づきあいが薄いから、彼にこれ以上言っても仕方がないし。「行くなら行っておいでよ、金は気にしないでいいよ」と言ってくれただけでよしとしなければ。


今回ほど、この国にいてもどかしいと思ったことはありません。個人的には、今度帰る時まで生きていてほしかった。目を開けている祖母にもう1度会いたかった。亡くなって葬式を待つために飛行機を延ばすなんて縁起でもないと思って、両親も親族も同じ思いで、だから祖母が小康状態だったのを確認して予定通りに飛行機に乗ったのは、わずか10日前の自分。


いや、本心は、昨日だって飛んでいきたかった。最短で葬儀場に着くはずの当日チケットは思ったよりも安くて、でも8時35分に中部空港にランディングして、手荷物ひとつで市内に急行したところで、9時から近い親族10人だけでとり行う吹上での本葬には間に合わない。
「あなたがいたら却って足手まといだから」と母に言われたのが、とても悔しかった。


結論から言うと、私は「隠れおばあちゃんっ子」だった。祖母は私よりも他の孫の方が可愛いようだったけれど(少なくともこの日記にも出てくる従妹Yのようにカルティエの指輪なんてプレゼントされたことはないし、従兄Tのように本人の目の前で「Tくんは本当にいい子だ」などと言われたことも、ただの一度もない)、まったくなりゆき上、私が祖母の家に居候状態だった時期があったので、少なくとも私にとって、祖母はほんとうに身近な親戚だった。
でも、もう会えない。



何で私、ここにいて、しかも普通に日常を過ごしているのだろう。