イヤミスの効用

いやあ最高、「夜行観覧車」。しかし私、奥様たちのあれこれよりも娘の彩花(中学生)にドキドキしてしまうなあ。あと、あの彩花の友達の3人組。ああー、あの狭い世界と価値観の間でウロウロする感じ、たまらないなあ。本当なら、お得意のスマホであの3人組の言動をコソっと録音しておけばそれで解決しちゃう話なのにねー。「友達」の記憶があるからできないんだよね。3人組は3人組で、“シンジくん”よりずっとカッコいい男の子なんていくらでも世の中にいるはずだって薄々気づき始めているだろうに、もう後に引けなくなってるんだろうな。ああ、もう甘酸っぱすぎてドキドキする!
それにしても私、1回くらいあの3人組の頭領の志保ちゃんくらい思いっきり誰かをいじめてみたかった!それができないなら1回でいいから彩花くらい暴れてみたかった! え、相手がいない、単に暴れるだけの話なら、今からでも間に合う? いやあ、体力はまだ大丈夫だと思うけど、皿やら何やら割ったところで片づけも大変だし、買い直すのもお金かかるし…とかいろいろ考えちゃうじゃん、やっぱり。


そしてドラマ前半の夏木マリの当てこすりや、後半から微妙に存在を増す2番手もやっぱり笑えるなあと思う。志保ちゃん達はともかく、いいオトナが、あれだけあからさまにやれないよねー。でも若いうちに結婚して子供産んで家を守ることに専念してきてずっと円満・順調にやってきた主婦って、もしかしたらすごーく純粋で、だからこそあれだけ少女的なのかもしれない。逆に鈴木京香の単純な欲望のステレオタイプ(アップタウンのこぎれいな家に住みたい、子どもをブランド学校に入れたい、っていう)は、見ているとすごくKYなんだけど、あの世代の女性にはありがちかも。従姉とか、あと南米某国の奥様方を見ていると、そんな感じだから。個人的にはちょっと羨ましいんだけどね。なんというか、ある意味「シンプルな生き方」じゃない?


そして思うのは、やー、自分って今も昔も我慢強い。その精神構造的には、そうね、宮迫博之(京香の夫)とか小泉孝太郎夏木マリの息子)なのかも。だからこそ彼らみたいに、穏便な顔をしつつ水面下であれこれやってきたのかも。

そして7話・8話ではなぜだか立て続けに(このドラマはなぜか、繰り返し、あまり私自身の日常では考えがたいちょっとした展開が立て続けに出てくる)「妻/母が無断で会社に押し掛ける」シーンが出てきたのだけど、理由が何であれ、アレ迷惑だよねー。宮迫パターンはそれでうまくいく展開だったけれど、自分が勤め人だった頃、もしもハハやオットが押しかけてきたら間違いなくキレるな。まあ、キレると言っても物投げたり暴れたりはしないけど。



結論、イヤミス”って素敵。なんというか。自分の心の影にひそむイヤな気持ちが掘り起こされるじゃない?それってある意味きっと、ココロの毒素の排出ってやつよね。