オレオレオレだよ

南米時間での早朝、私の日本向けガラケーがけたたましく鳴り響いた。

「もしもし!?(まさか、家族に何かあったんじゃ…と眠気も吹っ飛んでいる)」
「ママだけど、今おばあちゃんのうちに、保険会社から『お孫さんが海外で事故に遭って、脚を手術する必要がある』っていう電話が入ったんだけど、あんた、大丈夫だよね?」
祖母にとっての孫は私を含めて4人いるけれど、海外出張の多い従兄が一名いるほかは、心当たりと言えば私しかいるまい。そしてその場合、連絡はおそらく会社に第一報が入るはずだ。

「…それ、もしかしてオレオレ詐欺ってやつじゃない?」

…うわあ、これはある意味不意打ち。恐らく古い電話帳か何かを見てアタリをつけてきたのだろうか。それにしてもタチが悪いなあ。ちなみに海外にいる孫が一人もいなかったらどうするつもりだったんだろう。