おとめ、開封 〜ママ編・その2〜

帰省して、スカイプはできるようになったけどネットサーフィンはまだできない母に宝塚歌劇団のホームページを見せてあげた時の話です。


母:「(ファンクラブのご案内のページに)そうそう、ある時期までは“友の会”に入っていたのよ。同じ名前ね〜」
母:「(専門誌のご案内のページに)そうそう、『歌劇』と『グラフ』は毎回とっていて…えー、『グラフ』が英語になってる!!!(写真中心の雑誌名が、『宝塚グラフ』から『宝塚graph』に変わっていたのに驚いた模様。…変わったって言うのか?)」

と、良くも悪くも旧態依然なタカラヅカに、ほっと一安心の模様。そこでいよいよ、母が要求するままにその名も「スターファイル」というページを開いてみることにした。「ちょっと〜、なんだかこれを見てると思い出しちゃうわー。もう50年近くも前の話だけど…」とときめいている母は、しかし、その中のトップスターのひとりのプロフィールを見て、ふと口走った。


母:「1992年3月に初舞台と言う事は、その前に予科があるから、中卒ですぐに入ったとしても…この人は、もうそろそろ辞める頃ね


そんなに断言できるものなのだろうか? ああ、さっぱりわからない。さっぱりわからない中、やはりどうにも好奇心は抑えがたく、最新の上演内容の説明ページを眺めていたところ、


私:「ママ、さっきの人、“この公演は、退団公演となります。”サヨナラショーだって!チケットも全部完売!」
母:「ほうら、やっぱり!!! そうなのよ、いくら素敵なスターでも、いくら宝塚が好きでも、後進に道を譲らなければいけないのよ…」


母、ドヤ顔。…そうか、そうなのか。「サヨナラショーとは」について話し始める母の声は声で拝聴しながら、50年間変わっていない宝塚歌劇という驚くべき組織に、私は思いを馳せる。というか、既にチケットは、特にトップスターの退団公演などではない(=手に入れることのできる)公演のものを確保している私。そしてどうやら、その公演がある東京へ行くこともかないそうな状況。


以下、続きます!!!