なんで近頃のバルサって気持ち悪いんだろう

何だかすっかりバルササッカー賞賛論だらけの中、それってキモチ悪いなぁ…と思う今日この頃です。どうも私の中で「K-POP誉めちぎり」に次ぐ気持ち悪い案件になってる、「バルサ誉めちぎり」って。というわけでブツブツと。
明日からは“サントス”と言えば“カルティエの時計の型式名”な女子に戻る予定。


・スペースを的確に埋めていくのがバルサのサッカーなのかな、と思っていたけど、比較的ランダムに動くサントスが相手だと、「そうか、あくまでもボール中心に人が連動してるんだな」とちょっと思った。だから「4−6−0」とかでも圧勝できる。
・でもこれ、迂闊に真似するとタダのアマチュアサッカーになっちゃうんだよなあ。ボール中心に人が配置されて、全員で攻めて全員で守って全員で走るサッカー、なんて表現の仕方だと、今年私が生で観た中でいちばんそれに近かったのはノッてた時のカマタマーレ讃岐JFL昇格1年目)になってしまう。
・なので、うっかり普通のチームがバルサを真似するとろくな事にならないような気もする。今年のなでしこジャパンは「女バルサ」というより、「女性で編成する欧州モダンパスサッカー」なんだよね。だから成功した。
・日テレの実況解説勢が盛んに誉めちぎってる「バルサの哲学」が現時点での最高のサッカー理論およびメソッドだとすれば、それを支えてるのはやっぱり「圧倒的な足元のうまさ」と「カンテラで純粋培養されたサッカー思想」もしくは「バルササッカーに適応できる柔軟なセンス」。カンテラがついに機能し始めたって事か。確かに助っ人比率は減ってるし。
でも、だとすると「財政破産」って変だよね。
・そうか、そこで「なんか今のバルサって気持ち悪い」になるわけか。やってるサッカーじゃなくて、運営体質の問題。カンテラ育ちの選手がこれだけクラブに貢献しているのに、「ソシオでお金を集めて、カンテラで人を育てて、運営コストを身の丈に合ったものにする。余ったお金はユニセフに寄付」という幸せな市民クラブのサイクルが壊れている、この矛盾。しかも入場料めっちゃ高いらしいし…なんで? マリノスタウンみたいに変な固定資産があるとか?
要は「カタールファンデーション」っていう胸スポンサーがイヤだってだけな気もする。
・あと、そんなバルサのスタメンに人を送り込んでる、にもかかわらずちっとも勝てないセレソン(ブラジル代表)とセレステ・イ・ビアンコ(アルゼンチン代表)は、もうちょっとやり方を考えるべきなんだろうな。少なくともアルゼンチンは「メッシを中心にしたチーム」じゃなくて「足元が上手いメッシとマスチェラーノを持ち駒としてうまく使うチーム」を目指した方がいいと思う。逆に彼らは、バルサじゃない限りバルサほどは輝けないはずだから。