サポーターとマゾヒズム

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はははー、ついに届いてしまった松本山雅のユニフォーム。番号はもちろん3番、ご丁寧に公式戦では使われない“MATSUDA”のネームまで入れたやつ。これはもう今シーズン中に1回は応援に行くしかないでしょう!!!


…ところが、にほんブログ村とかを見る限り、松本山雅サポーターは下位相手に2連敗してひどく落ち込んでいる様子。毎日文章の長ーい応援ブログを更新してる人が松本山雅アルテ高崎に逆転負け。何やってんだよ/しばらく更新を休みます。」とか言ってブログ更新をやめちゃったりね。もちろん2ちゃんは大荒れ。口々に「もうアルウィンへは行かない」とかそんなんばっかり。よくて「昇格の可能性がある限りは、今年は応援します」、「入会申込書は出さない方がいいんじゃない。肝心の成績が伴わないので却下なんて情けない」とかね。後者のは、「それでも好きだから応援する」で〆てたからいい方なんだけど、でも、それこそ戦わずして負けるなんて情けないわー。


そして、本当に堪え性がないなあ、と思う。私は日本代表が好きななんちゃってサッカー好きで、だから特定のクラブを応援する人に何か言えるような人間では本来ないのかもしれないけど、それでもわかるのは、サッカーってそう簡単に勝てるものじゃないんだってこと。むしろ、去年のJ1のグランパスJFLガイナーレ鳥取、あとはブンデスドルトムントみたいにぶっちぎりでリーグ制覇なんて上手い話の主人公に運よくなれるなんて珍しい話。っていうか、グランパスがここまで来るのにどんだけカネも時間もかかったと思ってるんだ。 まあ、そのせいで名古屋のプロスポーツ事情は(名古屋にいるときの自分含め)圧倒的に野球>サッカーなのかもしれないから、何とも言えないんだけど。でも、マリノスだって、去年あたりもどこに出しても恥ずかしくないくらいの大戦力を誇りながら毎度おなじみの中位だったしなあ。去年のFC東京や今年の浦和レッズも然り。大戦力=優勝ではないんだろうな、むしろモダンサッカーは。そして、だからこそ逆に、「こんな状態で偶然ムリに上がったって来年J2で情けない思いするだけだから、今年はもう捨てて来年目指したほうがいい」っていう山雅サポさんのブログの多くで書かれてる言説もちょっとないんじゃない、と思う。まだ9試合あるし、ほら、J2下位の状況ってほんと微妙だし、皆が危惧してる「2010シーズンのギラヴァンツ北九州状態」も、逆に闇雲な補強で躍進してるし…。


サッカーに限らず、特定のスポーツチームを応援することは忍耐力だと思う。「代表好き」の自分だって、4年に1回、6月だけ盛り上がるまでは、たいていイラッとすることの繰り返しで過ぎていく。アジアカップの優勝で燃え、韓国相手に3-0で勝って盛り上がってる人たちはずいぶんウズベク相手に腰を折られた気分だろうけど、ほんの1年ちょっと前までは親善試合を含めて全く勝てていなかったわけだし。まるでセミみたいに勝てない時期を過ごして、ほんの一瞬のカタルシスに燃える、燃えた記憶だけ残して再び地中で、粘り強くその時を待つ。特にサッカーはその傾向が強いかもしれない、点数がそんなに入らない上、選手個々の実力とチームとしての強さが直結しないスポーツだから。うーん、こうして書いてみると殆どマゾにしか勤まらない気がしてきた。…でもとにかく、チームが不調な時こそ支えるのが本物のサポーターだと思うんだけどなあ。違うかしら。


万年3〜4部でも地元のチームを熱狂的に応援しているイングランドや、ぶっちぎりでリーグ最下位でもスタジアムが満員になっているドイツや、全国選手権より州選手権(言うなれば、マリノスフロンターレベルマーレ横浜FCY.S.C.C.神奈川大学サッカー部と桐蔭学園高校がリーグ戦をやってるような感じ)のほうが盛り上がってるブラジルとはやっぱり、国民性が違うのかなあ。松本の盛り上がりぶりは、日本で唯一、似たような匂いがしたんだけど。自分の買いかぶりだったんだろうか。Jリーグに上がるより大切なものを彼らはもう持っているのに、「Jに上がる」という成果だけにしがみついてそれを失っていくのだとしたら、それはすごく淋しくて悲しい。そもそも、まだ昇格圏にまったく手が届かない数字ではないのに。サポーターがもうちょっとポジティブになってやれなくてどうする。あるいは、もちろん、「今年はもうムリだなあ、色々あったしなあ」と愚痴りつつ淡々とアルウィンに行くのも、それはそれでサポーターの鑑なんだけれど。


…とりあえず、いろいろ悲しい思いをしたくないので、年内の現地観戦は観戦オンリーじゃない楽しみがありそうなツエーゲン金沢のアウェーにしておこうかなあと思う今日この頃です。小学生以来の松本が楽しかったから、小学生以来の金沢もいいかなって。…しかしアウェーってつまり、ゴール裏に行くって事かしら…いや、ユニもあるしその頃にはタオマフもブラジルから奪い返してこれるしチャントも8割歌えるけど、でもそれって許されるものなのかしら。っていうかどれだけ山雅のことが好きになってたんでしょうか自分。

とりあえず「しらさぎ」とあと念のため「しなの」の運賃と時刻表を調べておこうと思います…。