自宅を警備すること、家庭を守ること

自宅警備員』と言い切って、すっぴんとジーパンでヒョコヒョコ近所のまいばすけっと(イオンが首都圏限定で実験しているらしいミニコンビニ。営業時間が朝6時から夜中24時とか一応区切られてる代わりに、生鮮やペットボトルなどはジャスコ・サティレート)へ外出してしまう自分。しかし、よく考えたらそうか、「主人が海外出張中で…★」とにこやかに言い放てるような気合を入れてきちんとしたメイクと服装でいれば、今の私なんて立派に『企業戦士の夫を支える健気な専業主婦』と言い切れるんだな。それに至らないのが人生の敗因と言うべきか。


最近ようやく体調が普通になりつつあります。ありがたい。会社辞める直前の数か月とか、マジで病んでたからなあ。お陰様で、旧友と会うこと、お金を振り込んであった習い事のレッスンを消化することに加えて、「あらかじめ録画した『名前をなくした女神』を放送翌朝ジックリ観て、気になるところは巻き戻したり一時停止したりして、仕上げに“2ちゃん”で世論を確認する」のが私の人生の喜びになっています。それもたいがい、ある意味病んでますが。


しかしあのドラマ、徹底して専業主婦を削減しようと啓蒙しているように見えるのは私だけでしょうか。お受験塾で何をやらせてもぶっちぎりの好成績を叩き出し、実際に協調性があってしっかりしてるのは保育園育ちの杏の息子、とかさ。あと、幼稚園のバザーは出品物がものすごく大変、というさり気ない描写とか。ドラマとは言え、「ほーら、“ママ友地獄”は怖いし、専業主婦で園ママなんかやっててもいい事はなにもないから、くれぐれもこの世界には足を踏み入れるなよ! そのためには働け!」と責められてるような気になる。


うん、『企業戦士の夫を支える健気な専業主婦』の素振りをするのはやっぱりやめておこう。会社生活から脱落し、インターネット検閲を含み24時間体制で自宅を守っている、それが今の私でございます。…一応、日焼け止め下地くらいは今後は塗ろうと思いますが。