ひとときの夢

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ああ、楽しい試合だった!

というのはもちろん、『東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ 日本代表×Jリーグ選抜』。煌々と輝くスタジアムのまぶしい照明だけじゃない、あまりに楽しい、素敵な時間だったので、思わず翌日買ってしまいましたよ、がんばろうニッポンバージョンの日本代表チャリティユニフォーム。昼休みに出来心でアディダスショップ覗いて買ってしまった(欲を言えば、1枚あたりいくら赤十字に行くのか明示して欲しいけど)。銀座で働いていてよかったなーって思うのはこんな時です。次のワールドカップまでにもう1回くらいデザイン変更がある気がするけれど、私はこれで観に行きたいな。日本人として、日本人の誇りを持っていたいから。試合も本当に面白かったから、また同じ企画ができればいいのに。時期は海外組のシーズンを考えて、場所は願わくは、いつかは被災地で。だってこれって、1年2年で解決する問題じゃない。


「次のワールドカップ」と書いたけれど、次のワールドカップに向けて、私自身の周辺が、また大きく変わりそうです。またここにも、徐々に残していくかも。



以下、感想覚書。



現地に行ってらっしゃったかたからは「追悼色の強い、儀式のような時間」だったと聞くけれど、TVで見ている限りは結構なガチ試合。被災地枠はともかく、J選抜の若手の顔ぶれなんか見ていると、むしろ「入れ替え戦」の趣すら。ハーフナーマイクとか原口元気とか平井とか、うーーーーーーーん、ここでアピールできれば代表入りもあるんじゃない? っていう。


しかし実際ザックにアピールしてしまったのは、44歳キング・カズでした!!! という落ちがちょっと笑えて、そして素晴らしい。放送が読売だっただけに、そして抜かれたDFが盛り上げ力には長けるものの実力はイマイチ不明な森脇だっただけに八百長疑惑が出かねない部分ですが、いや逆にそこまでの技術はないような気がする。「あきらめない」「努力を続ける」今回の趣旨にうってつけのメッセージを私たちはガッチリ受け取りました。いやあ、事実はヤラセよりも時に素晴らしい結末をもたらすのだなあ。私などは軽く感動してしまった。…いやいや、カズは今でも本気でワールドカップ日本代表を目指して頑張ってるんだからね! 特に次は自分を育ててくれたブラジルで、サポートメンバーでもいいって言ってるくらいだから! そのモチベーションがあのプレイを生むんだろうなあ。


そして、結論から言えば「フル代表vs古代表」だよね。前半の日本代表は本当にすばらしかったけど、後半のサブ組は古い代表の面々に押されっぱなし。今のスピード感あふれるゴージャスな代表とはちょっと違うけど、それはそれで面白いチームだった。そう、アジア3次予選くらいは下手にサブ組出すよりこっちでいいんじゃない? くらいの。


それにしてもチャリティーマッチなのに飛び蹴りしてまで相手を止める(もちろんイエロー)闘莉王、やりすぎ。そしてそれに本気で食ってかかる李忠成、怒りっぽすぎ。さらにもう1枚イエローもらったのはハーフナー・マイク。しかしこの人たち、恐ろしいことにそんな名前でも全員日本人(グローバルサッカー用語であえて「帰化人」ではなく「移民」と表現します)。っていうかこいつら日本人の穏便志向から外れすぎだー、この移民どもが! しかし、近頃のフランス代表みたいに全員移民みたいになると大変かもしれないけど、これくらいの比率なら闘志が注入される感じでいいよね、皆フランス代表よりはずっと協調性もあるし、もちろん一人一人はいい奴だと思うしね。ちなみに今回唯一の外国人だった北朝鮮国籍(ただし日本育ち)で仙台キャプテンのリャンもいいプレイヤーです、やっぱり思いっきり削ってたけど。


ともあれ、本当に楽しい時間だった。また来年もやればいいのになー。Jリーグオールスターもなくなっちゃったし、1年で完全に復興できるはずないわけだしさ。チャリティは起爆力も必要だけど、継続はもっと大事だと思う。