人生枯れすすき

去年の今頃、『ズバリ言うわよ』にヘコヘコと登場して「もう僕鳴かず飛ばずなんですぅ」となどとほざく小室哲哉のその様子に「貴様はもう二度とTVという場に出てくんじゃねぇ!!! これ以上夢を壊すな!!!」と思わずTVをぶん殴りそうになった(しかしそのくせその年の秋にはウキウキとわざわざ横浜までライブを見に行った)私ですが、今日、実に鳥肌が立つ番組宣伝を見てしまった。まさに一年ぶりの悪夢の再来。
“『行列のできる法律相談所』にYOSHIKI登場!!!”
うわああああああ。っていうか皆もうちょっとさ、番組選ぼうよ…。ぞくぞくとゾンビのように復活する青春を彩ったバンドの数々を見ては懐かしさのあまり涙する一方で「ああ、皆、ついに昔のたくわえがなくなったんだなぁ」と栄枯盛衰や盛者必衰の理にしみじみ思いを馳せた去年だったけど、懐かしいを越えて幼い頃の夢をぶち壊されるのはやはり悲しい。いや、そこまでXが好きだった記憶もないんだけど、それでも何でも。
というわけで恐る恐る見た(いや、『行列』はわりとよく見てるんですが)『行列』。一応YOSHIKIは、少なくとも「鳴かず飛ばず」発言などもなく、最低限の品性だけは保っていて安堵のため息をつく事ができました。その登場も、「YOSHIKIじゃなくてYASHIKI登場!!!」とか言って、元・大洋ホエールズの屋敷(ほんもの)にまで一瞬出てもらうという、引っ張りに引っ張ってもらった演出だったし。まあちょっとYOSHIKIの出演時間はダラダラ長すぎでいかんせんやっぱり安っぽかったですけど。しかしまた、何でよりによって皆、細木数子とか『行列』かなぁ。人間、視聴率だけじゃないと思うんだけどな…。河村隆一カールスモーキー石井はまだその辺踏みとどまった感があるよな…。
ちなみにこんな私のCDラックの奥底には、捨てるに捨てそびれたV2(※)のCDシングル「背徳の瞳」が未だに、確かに存在しています。我ながら情けない…。人生負け組、とか人生枯れすすき、とかそういう事を考えた日曜の夜でした。
さあ、明日は会社だ。



※…1992年、小室哲哉YOSHIKIが結成した2人組ユニット。活動はシングル1枚(って言うか背徳の瞳はてなキーワードになってる!!!)・ライブ1回で自然消滅。後のglobeでの再結成(実はあまり詳しく知りません…)とは比べ物にならないゴージャス(笑)な演出はすさまじかったと記憶します。ちなみにボーカルは小室だったんですが、あの小室に歌わせるなんて、YOSHIKIってどんな声してるの…? というのは、純情な少女だった私の最大の謎の一つでした。ちなみにラックの奥底に6枚だけ生き延びている短冊型シングルCDの他の顔ぶれは、KAN『愛は勝つ』に氷室京介『KISS ME』、ユーミン真夏の夜の夢』、SPEEDの『STEADY』、globe『FACE』。何と言うか、我ながら濃いなあ。ビバ90年代。