オトナになるのも悪くない

moeringal2007-11-02

思えば約一年前、ハンカチ王子斉藤くんの早稲田大学入学決定記者会見の中継を見ていた時に出たテロップ「場所:早稲田実業小室哲哉記念ホール」の文字にどうしようもなく気まずい胸騒ぎがした時からジャブのように効いてきた私的第4次小室ブーム(それ以前は1989年、1994年、1999年。いわゆる小室ブーム時代はむしろ普通の女子高生として静観)に合わせるかのように決定した楽器フェア40周年記念イベント・TMネットワーク復活コンサート。これはもう行くしかないでしょう。っていうか3年半前にも再結成してたとは知らなかったわー。TM●と言えば、と言われると真っ先に日本の某自動車メーカーの略称が思い浮かび、今やってる大きな展示会と言えば真っ先に東京モーターショーが浮かんでしまう職業病よ今日ばかりはさようなら!!!
…というわけで半日休んで行ってまいりましたTM NETWORKライブ『REMASTER』@パシフィコ横浜楽器フェア楽器フェア自体も有名なミュージシャンいっぱい来てたし、あー楽しかったー。ライブ自体は何かいかにもリハ不足って感じでちょくちょく曲間がダレたり、アンコールが一曲しかなかったりと不満もないわけじゃないけど、“We Love The Earth”とか“humansystem”とか好きな曲いっぱいやってくれたし。99年に再結成した時のライブではやってくれなかった七日間戦争も演ったし(麻薬撲滅イベントではやってたけど)、何よりあのメンバーがあんまり変わらない感じだったのが良かった。ウツノミヤさん足細いし木根さんグラサンだし、何より小室がおっさんなりに金髪で白くて細くてチビッコでお化粧してて素敵だった。十数年前一世を風靡した、チビなのにロン毛で日に焼けて若いギャルを侍らせた似非セレブなプロデューサー・テツヤコムロが嘘みたいに、「往年のテクノポップ/ロック系アイドルが50才になりました」チック。ファンのお姉様方は『ウツー』『てっちゃーん、キャー』って少女のように叫んでたし、ああなんて素敵な同窓会なんでしょう。確かに今まで見た小室がらみライブでいちばん、皆が大好きだった「TMのてっちゃん」っぽかったよ、小室氏。
それにしてもオトナのライブでした。何しろキャパ5000とかの会場なのにクラブみたくロビーで酒売ってるし! 隣に座ってた20代前半の男の子(恐らく小室/シンセおたく。小室登場の瞬間目が潤んでてびびった)は例外で、会場の観客の殆どは30代半ば以上のオトナ。かく言う私ですら、バイト学生とは比べ物にならない安定収入を武器に気軽に横浜までライブに来れてしまう身分にはなれてしまった。そんなオトナ達がオトナへの反抗を歌った“Self Control”に拳を振り上げるのも何だか変な話だけど、それはそれでいい話だと思うのは私だけかなあ。少なくとも私、オトナになったから今ここにいられるわけだし。だってだって94年時点ではライブで東京に行くなんて考えられなかったもん。その翌年からいきなり東京デビューしちゃうんだけど、やっぱり親の許可を得なくてもいいのは大きい。それどころか今や横浜ライブ参加ついでに隣のパンパシにさっさと泊まれちゃう身分なんだもんねー、えへ。
時間の流れは確かに残酷で怖いけど、オトナになるのも、なかなかどうして悪くないのです。