衝撃映像ジュリー

moeringal2007-09-23

今日は家でダラダラしていました。すっぴんで。スーパーへ買い物に付き合ったり料理教室で習った野菜スープを一人で作って一人で食べたり、あと阿久悠の死去に伴って大量に流れた古い歌番組のVTRにかつての情熱を呼び覚まされてしまった母親のために買ってあげたDVD『怪傑ジュリーの冒険 全28話』なんか見たりなんかしちゃった。
いやあ強烈、これ。ジュリーこと沢田研二がバラエティクイズ番組『クイズドレミファドン』に出た時の蔵出し映像集なんだけど、チープなのにすごいの。竹宮恵子萩尾望都のマンガからそのまま抜け出してきたみたいな容姿で細い腰をくねらせて歌う若い頃から、耽美趣味っぽく血の滲んだ包帯を巻いてたりCGみたいに異常に青いカラコンはめてたり、ナイフをかざしたり酒呑んだりタバコ吸ったりしながら(それでも美しく退廃的に!)歌ったりとか、こんなん30年前の真昼間から放送していいのかという映像だらけ。でもそう言えば昔、紅白歌合戦で、ピンクのラメのタキシードで歌いながら突如血糊をビュービュー噴出し始めて超びびった(ちなみに歌は普通のラブバラード)のを思い出したわ。私の幼少時の記憶では『8時だョ!全員集合』で志村けんと掛け合いをやってる人のイメージが強いんですが、本業はそっちの人だったのですね。まさに元祖・耽美派。「気持ち悪い」と評する諸兄も多かったと思うし、森茉莉栗本薫ら最初期のヤオイ/ボーイズラブ小説の立役者が熱狂したというのもさもありなん。っていうかこの人いなかったら日本の芸能はもちろん少女マンガ界とかも今とはまるで違ったんじゃないかなあ。「おお!あのマンガはここから着想を得ていたのね!」という映像も多々あったし…『超ウルトライントロクイズ』の片手間でソレなんだもんなあ。変な寒いタイトルって思ったけどやっぱ「怪傑」で「冒険」だわ、これ。
他にも30年前にダイヤの片ピアスしてたりとか、最近また流行ったドッグタグとかチャーム付きブレスレットを付けてたりとか、とにかくめっちゃ面白かったです。1万円もするけど耽美派からオモロイもの好き、70〜80年代ファッションに関心がある人まで一見の価値あり。ちなみに私は『カサブランカ・ダンディ』という曲の、ジーパンのファスナー開けっ放しでウォッカをあおりながら歌うジュリーに一番惚れました。酔いどれ色男って感じで。それにしてももっと健全にセーラー服着たりパラシュート背負ったりしてる曲もあるのに(それも大概ですが)、やっぱだめんずか、自分。