新・世界の七不思議とユネスコ世界遺産

2007年7月7日、世界中から投票を募った「新・世界の七不思議」が決まったんだそうです。そしてその内容に猛反対する国があったり、あと世界遺産ユネスコが「本来『七不思議』は古代に挙げられたもので、世界がずっと広がった現代の実情にそぐわない。選に漏れた多くの地域に否定的な影響を及ぼす」「遺産保存に役立たない」と批判し、世界遺産と混同しないよう呼びかけているとか。 旅行好きとしては、それだけの波紋を呼ぶその発表には、やはり内容が気になるところです。さて、今回決まった七不思議とは…
・マヤ遺跡チチェンイツァ(メキシコ) ・リオデジャネイロキリスト像(ブラジル) ・万里の長城(中国) ・インカ帝国の遺跡マチュピチュ(ペルー) ・古代都市遺跡ペトラ(ヨルダン) ・ローマの円形競技場コロッセオ(イタリア) ・タージマハル(インド)
との事。猛反対している国の中にはピラミッドを擁するエジプトがいるそうです。
うーん、確かに、個人的には中南米だけで3つっていうのは偏っているなあという気はします。アジアも中国・インド・中南米と3ヶ国入ってるけど、世界四大文明メソポタミア/エジプト/インダス/黄河)っていう歴史があるし。個人的にはリオのキリスト像よりはピラミッドの方が歴史もあるし不可解なんだけど、人口バランスとかで言えばアメリカの方が多いし力があったって事かしら(チチェンイツァはアメリカ人が大好きなリゾート・カンクンのすぐ側にある)? まあ、四大文明って学説自体欧米では受け入れられてないって言うしねえ。それとも、当然選ばれると信じて疑わず、自ら投票しなかったエジプト人&ピラミッド支持者の奢りにバチが当たったって感じ?
ちなみに、最終候補に残りながら落ちたものの中には、ギリシャアクロポリス、フランス・パリのエッフェル塔、ドイツのノイシュバンシュタイン城、チリ・イースター島のモアイ像、英国のストーンヘンジ、日本の清水寺シドニーのオペラハウスなんかがあったらしい。ノイシュバンシュタインはまあ、建設者の王様が謎の死を遂げたっていう「不思議」さはあるけど、エッフェル塔やオペラハウス、清水寺なんて不思議でも何でもないよねー。歴史も新しいし、今でも簡単に再現できるようになってるし。それなら個人的には、ヨーロッパからフランスのモンサンミッシェルとかロシアのキジ島(木造建築だけど、こちらは構造が複雑すぎて修復の仕方がよくわからないらしい)を私は推したい。
ついでに今回の決定に文句を言ってるユネスコ世界遺産の選定基準も、最近結構大安売りな気がするのは私だけでしょうか。今年ついに世界遺産認定されたシドニーのオペラハウスは「人類の創造的才能を表す傑作」という分類に属するそうだけど、たかだか30年ちょい前にできた、歴史的政治的背景を持つわけでもない建築物にすぐそこまでの価値を認めるのはどうなんだろう? まあ、長年立候補しつづけてきたのは周知の事実だから、オーストラリア側の粘り勝ちって所なのかしら。
…とぐだぐだ言って来ましたが、ともあれ今回大々的に発表された新・世界の七不思議、私もまだ半分の4つしか行っていません。そのうち行きたいけど、いかんせん残ってるとこはどこも遠いから時間がかかりそう。。。