都会の片隅系ブックレビュー

最近、日常ネタが多すぎて書き溜めてるレビューネタが書けません。グルメは昨日分で上げたけど。
とりあえず今日は本・漫画。あれこれ読んでますが、今日はアフタヌーン掲載の4コマ『臨死!!江古田ちゃん』(瀧波ユカリ)と後に芥川賞を受賞した絲山秋子の03年デビュー作『イッツ・オンリー・トーク』を並列で扱います。どっちもブスではなくバカでもなく人が悪くもなく、クールでさっぱりと男友達が多く貞操観念が少々欠落気味でメンタル壊れ気味な東京の女性の日常…という感じ。細かく見れば24才の江古田ちゃんは現代人共通の心の闇(病み)を自覚しつつもサワヤカに派遣と夜の蝶とたまにはアマチュア写真家のヌードモデルをこなして生活に追われているのに対し、『イッツ・オンリー・トーク』の橘優子たぶん35才前後は完全にメンタル壊して新聞記者という職を失いやる気なく絵だけ描いている点という差はあるけど、11年早く生まれてたら江古田ちゃんもバブリーに就職して24時間戦ったあげく病んでたたかもしれないしな。江古田ちゃんの作者が80年生まれ日芸写真学科卒、絲山秋子は66年生まれ早稲田政経卒→転勤含めた営業バリキャリを10年くらいやってメンタル壊して辞めて小説書き始めた、という各自の公式プロフィールを見ると、コレってもしや作者自身とその周辺をかなり投影した作品なんだろうか。どう考えてもそうだよなあ。どっちも、愛すべきダメ男たちを観察しつつ孤独を受け入れつつサヴァイブするスピード感がすごい面白かったし、何かすごい理解できるメンタリティだった。って私、東京離れて早●年の上実家暮らしなんだけどさ。世の中斜めに見つつ孤独を受け入れており、かつモラル的にキャパの広い独身女には是非お勧めです。特に『イッツ〜』は文庫版で読むべし(解説が面白いから)。
そしてピンポイントでの2作の共通点は、「何となく勢いで男友達と寝てしまって後悔する」「寝た瞬間、その男は友達ではなくなり去って行く」という描写である。だったら寝るなよ、というのが正論なんだろうけど、けっこうこれまた「わかるわかる」って感じなんだよなあ。私の場合は逆に、ソッチ方向に持っていこうと思えば小指動かすより簡単にできる状況の中、敢えてお互いの距離を推し量りつつ頑張ってソッチに持って行かなかったことでクールな友情が続いてる男友達は、会社関係者を中心に何人かいる。や、特に向こうが結婚して疎遠になってからしまったと思う事もなくもないけどねぇ(爆)
…というわけで今日は、そういうマナイタに乗ったことがありそうで一度もない同期の独身仲間・Iくんと「興奮のレッチリ大阪ドライブデート」に行き損ない(つーか肺炎になんてなるなよアンソニー…)、渋々名古屋で飲んで過ごしたのでした。あなたたちみたいな男友達が時々救ってくれるから今日も元気に生きていけるよ、どうもありがとう。


【和ダイニング つくね家】  …というわけで、若かりし頃何度か合コンで使った住吉某所の店で色気なくやさぐれる2人であった。っていうかこんな創作オーラバリバリのメニューだっけ? うちらトシなんでついて行けません。とりあえずって感じでバカスカ出してもらったつくねは美味しかったし他もまずまずですが、それだけに学生には決して安くはない価格設定。というわけでやはりココは入社3年目までの若人にちょっと頑張って合コンで使ってもらいましょう(旅館を改造した店なので各種宴会でも別にいいけど)。
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