バック・トゥ・ハイスクール

高校時代、私はない小遣いを振り絞って音楽と読書に血道を上げていたのですが、だからこそ本とCDを心置きなく買い漁れるだけで社会人になってよかったと思ってしまいます。とは言えいざ社会人になってしまうと仕事と職場の人間関係と恋愛でそれどころじゃないのも事実なんですが。というわけで、今日は本を一冊とCDを一枚購入しました。
まず、文庫本『夜のピクニック』(恩田陸)。本屋大賞受賞作。恩田陸の本って基本的にハズレがないと思うんだけど、まあそういう青春もの。地方の県立進学校(多分)の特殊な年中行事『鍛錬歩行祭』を舞台に繰り広げられる青春の一幕。女子校育ちの私にはメンタリティ的には全寮制男子校の冬休みを描いた『ネバーランド』の方が理解できる。だって隣のクラスの男子との恋の駆け引きとか、受験を前にカップルになりたいとか、共学的な青春の構造はわかんないんだもん。個人的には、スティーブン・キング(スタンドバイミーとかグリーンマイルとか書いたホラー作家の王様)が別の名前で書いた初期の長編小説『死のロングウォーク』を、誰も死なない平和な話にした感もなくはない。『死のロングウォーク』を分解して現代日本の共学校に再構成すると『バトル・ロワイアル』と『夜のピクニック』になるんじゃないかなあ。でも、全体の出来としてはいい話なので、青春もの好きは読む価値あり。
CDはキグルミ『たらこ・たらこ・たらこ』。勢いで買っちゃったよー。初回限定でキューピーたらこのストラップ(でかい)まで初回限定でついちゃって、どうするんでしょう、一体。