ドラマ雑感〜Loveエンケン、Loveエリカ様

最近、いちおう合法的な手段で日本の民放を多少遅れるタイミングで観ることができるようになった。というわけで、ドラマ鑑賞も久しぶりに復活した。『リーガル・ハイ』『ドクターX〜外科医・大門未知子2』『独身貴族』『ハニー・トラップ』『安堂ロイド』という感じで、一応観ている。
視聴率ってバカにできないもので、ご多分に漏れずやっぱり大門未知子がいちばん好き。『黒革の手帖』回は昔を思い出してシビれたなあ。釈由美子っていろんな噂があったけど、なんだ、全然変わっていないじゃん。レギュラーも、黒い藤木直人がいい。ああ、あと単なる小悪人かと思いきや意外に見どころがありそうなエンケンさんも。何しろ私は近年、遠藤憲一が出ているドラマはなぜかすべて見ているのだ。『安堂ロイド』を決して好みではないのに見ているのも半分くらいエンケンの顔が見たいからだという気がして仕方ない。何しろ『潜入探偵トカゲ』などは、どれだけひどい視聴率でも“松田翔太エンケンの競演”というだけで日本の母に全話録画してもらったくらいだ。翔太といえば月9は嫌だなあ、あざといなあ、別にあれはあれで役者としてはいいんだけど、翔太スキーとしてはあんな翔太はどうでもいいよ。


意外に好きなのが『独身貴族』。登場人物が少なくて、話がシンプルで、音楽が全部古い映画の名曲で、セットやロケ地だけはトレンドを加味しつつクラシカルに華やかなところが見やすくて、全体に品があっていい。年齢を重ねたことによって“あしながおじさん”役が似合うんだ!という意外な魅力が判明した伊藤英明もいい。北川景子は「実は美人」という設定そのものは良いのだけど(いきなり女優の代役をさせてそれがまかり通ってしまう、なんて無理展開、“なりたい顔ナンバーワン”クラスじゃなきゃ通用しない)いかんせん地味ファッションの時のアイラインが濃すぎるなあ。『私が恋愛できない理由』の香里奈まで地味に作るのもやり過ぎだったけど、これはこれでどうかと…そういう設定じゃないのに「実は腹黒野心キャラ」に見えてしまうんだよね。北川景子はなにしろ同じ年(去年だ)に同じドライバーでイギリスを回ったとか(実話。ドライバーが記念写真を持ってて「見せていいって言ってた」と言っていた)、同じ年(これも去年だ)に宝塚にハマったとか、猫を飼っているとか、いろいろ勝手に親近感を持たせていただいているし、顔も好きな顔なんだけど、あのアイラインはまずい。ヅカ落ちして何となくアイラインを濃く塗りたくなってしまう気持ちもわかるけど、それにしてもまずい。メイクさんもどうか注意してほしい。何しろ、「これ、沢尻エリカだったらもっとハマったんだろうなあ…」と、思わず、現在のシーンには存在できなくなってしまった、けれども恐らく年齢的にはキャスティングしても不自然ではない女優を具体的に思い出してしまったくらいなんだから。


そんなところに突如、姿を現したのが沢尻エリカである。本来この話の本筋からは外れる単発ドラマながら、単発ドラマ『時計屋の娘』にひさしぶりの出演。しかもさらにひさしぶりに、俗称“白エリカ様”ご降臨。いやー、可愛かった。「清純な女の子が水商売で稼ぐ」という二重三重のフェイクにも難なく対応していてしかも可愛い。…うーん、エリカ様ってやっぱり女優だ。個人的には、“白エリカ様”でも“黒エリカ様”でもいいし、寡作でかまわないので、幅広い役柄を演じ続けて欲しい女優さんだと思う。でも、そう思う人が業界内にもいるから、こうやって年に1回は仕事がめぐってくるんだろうなあ。え、私生活? いいじゃない、だって、「女優」なんだもの。え、『1リットルの涙』に比べて口元をはじめ悲しいほど劣化してる? いやいや、八重歯の矯正はふつうの大人女子でもしてるし、長澤まさみとか綾瀬はるかとか、第一線で活躍し続けている同世代の美人女優たちにもそれなりにシワは出てきてると思うのだけど…。

                                          • -

語学学校行ってブリッジのレッスンに行って、帰りは今週から一時帰国するというお仲間のマダム(若いママだったため息子さんは私と同じ年なのだそう)をショッピング・モールとお土産屋さんにご案内。「クリスマス・カードが1枚最低でも400円以上もするなんて! NYだと何十枚でいくらとかいう感じで売っているけど、そういう習慣はないの?」…ええ、ないです。ここって格差社会なんで、そういう洒落た習慣を持っている人はみんなオーダーで作っちゃうんだと思う。「南半球っぽい、ビーチでクリスマス、みたいなのは?」…うん、ないです。みんな欧米に憧れてるから、“真夏のメリークリスマス”なんて素敵な情緒をいとおむことなく、サンタさんは厚着だし降りもしない雪を降らせている。
今日はオットは出張している人と飲みに行くと言うので、夜は残り物のご飯と昨日中華料理店でテイクアウトしてきた、これまた残り物の麻婆豆腐(この国では、レストランで余った食べ物はお持ち帰りできる習慣がある。逆に言えば食中毒もへったくれもないという事だけど)などなど。

ラクラク…のはずが、落とし穴が待っていた。トイレが詰まってしまったのだ。この国は基本的に下水管が細いので紙を水に流してはいけないのだけど、今日はそれ以前の問題。まあ、要するに、自分の巨大ウ○コが詰まったという事なのですが。あれこれやってようやく見た目だけは汚くない程度まで流れるようにしたら2時間くらい経っていた。っていうか下水管細すぎでしょ!(涙)ああ、自由な夜が…。