コギャル・ポップ・カルチャーとメディア芸術

お役所(文部科学省文化庁)主催で「日本のメディア芸術100選」なるものが発表されたんだそうです。1950年代から現代までの、印象に残ったアートやアニメーション、漫画などをアンケートで選ぶというのがソレで、芸術関係有識者および一般からのネット投票計37,000人で決定とのこと…なんですが。とりあえず詳細は下記リンク。
http://plaza.bunka.go.jp/hundred/index.html

えっとさー。ハッキリ言って投票者がものすごく偏ってる気がするのは私だけでしょうか。明らかにヲタ系の若いもしくは「エッジィ」な男性が多いんだろうなーっていうか。まあ単に私が年くっただけかもしれないけど、なんか、本当に「1950年代から現代までの」という趣旨に沿ってるか、はなはだ疑問でねえ…。まあ私もリアルタイムで観たわけじゃないし、「アニメ部門」のベスト10なんかは元ヲタな個人的には納得の線なんだけど(エヴァンゲリオンが1位ってとこにこの国の不健康さが窺い知れる気がする)、順位の低さが気になったのは『鉄腕アトム』『銀河鉄道999』『ヤマト』、あと「マンガ部門」の少女漫画系の順位の低さ。後の世代に与えた貢献度ってものを考えるとそれってどうなの???と言う感じがしちゃうんですけど。
そして何より「エンターテインメント部門」だよ。 先日「いや、君はコギャルでしょ、間違いなく」とある知人に言われて非常に憤慨した自分としては、というかだからこそ、『ハローキティ』『プリクラ』の順位の低さは納得が行かない。非常に行かない。私はコギャルじゃなかったけど、90年代女子高生カルチャーをバカにするなよ。キティちゃんとプリクラ(及び類似品のデジタル写真シール機)のワールドワイドな伝播ぶりと定着度と言ったら、ちょっとしたもんなんだぞ。可愛いオシャレなミラネーゼがキティの子供用キャミソールを粋に着こなす様や、モスクワのクレムリンに忽然と置いてあるプリクラ紛いの機械を見てしまった自分としては、そしてこのランキングがお役所がらみなだけに、もうちょっと認めてやってくれよ、と思ってしまう。まあ確かにプリクラは個人的にはもう撮らないけど、「1950年代から現代までの日本を代表する」なんだからさー…。という意味では、『やわらか戦車』(第1位)よりは『ポケットモンスター』(第9位)の方がまだ上だと思うし。
って、「アート」という主旨からかけ離れてるって??? そんな事ないでしょ、ハローキティは世界共通のアイコンだし(キティのパスポートケースはボリビアの入国審査でもウケた)、「可愛いウチらが主役」のプリクラだって立派に一種のストリート・アート・エンターテインメント・ツールだと思うよ。
でも一応、『ピタゴラスイッチ』(第2位)を1回は見てみようかなあ、と思うmoeringalでございます。…うっ意志弱くておまけにミーハー。