「エモい」という記憶

iモード卒業公演』という動画が泣ける。何度見ても泣ける。歳を取ると涙もろくなってねぇ…。

youtu.be

わたしはJ-PHONEvodafonesoftbankiモードにはかすりもしない人生だがこれはエモい、昭和のしかも末期でもない生まれでエモいなんて使う年齢でもないしそもそもこんなリア充でもないけどエモいって言葉が口をついて出るレベルだ。

(以上、ツイッターで思わずつぶやいた言葉をこっちにも転載した。同じ人です。以下は追加)

序盤のF501i(友達の何人かが持ってた)「仰げば尊し」、自分でこの拙い音をポチポチ打って着信音のフレーズ(着メロといったな)を自作した記憶があるからここまで刺さるんだろうなぁと思った。単音、和音。ガラパゴスに進化を遂げて豪華になった後、最後またF501iの単音に戻る。そこで一気に泣いてしまう。えもいわれぬエモーショナルな感情が脳みその裏に突き刺さって、涙になるのだ。

 

スマホを持っていたら普通のスーパーで買い物してるだけで強盗殺人に遭う」というろくでもない場所に数年間住んでいたおかげで、わたしのスマホ歴は普通の日本人よりたぶん随分短い。でも、もうガラケー時代は思い出せない。アンテナはニョキっと出せたし、ストラップやたら派手にしてたし、電池のフタと電池の裏側とでは違うプリクラ貼ってたし、QRコードじゃなくて赤外線通信で連絡先を交換していたし、新年のあいさつは全然つながらなかったし、でもそんなことすっかり忘れていた。人間の記憶とは、かくも脆いもので、インフラとはあまりにも自然で常に現状以外のことを忘れてしまう。

 

しかし、この動画に出てくる人たちは本当に人生順調でリア充ですね!確かに「iモード事件」のあの方のルーツ、リクルートが90年代から提唱してきた理想の人生の世界だ!

…でもいいじゃないか。CMでくらい、順調な人生を夢見させてくれたって。