フェミニズムは好きではないのですが

国際女性デーだそうである。私も曲がりながら働く女性を通算20年近くやっているので、正直今のSDGs的なフェミニズムには多少げんなりしつつ、それでも駆け出しの社会人だった20年前と比べれば「日本はとても良い方向に変わっている」と感じている。
そんな私が折に触れ「日本が活用しそこなった女性だなー」としみじみ思うのは、下記の方々である。

皇后雅子さま豊田真由子氏、山尾志桜里

適応障害、ヒステリー、不倫とバッドな側面ばかりがクローズアップされる、もしくはされた時期があった方々だけれど、まっとうな状況における言論を見ると東大卒キャリアブランドというわけではなく素直にむちゃくちゃ優秀だなと思うし(ただし大変クリアな内容なだけにこちらも明確に意志が芽生えるので、そこに賛同できるかどうかは別)、実務能力も恐らく高かっただろう。彼女たちを見ていると、男性だったらここまで表沙汰になってぶっ叩かれることもなかったのではないか、と私の中にひっそり生きているフェミニズムが芽生えるのだ。
真の意味で世渡りがうまくはなかった、男女差も、その他の色々なことも、実力でねじ伏せればいいんだと思い込んでいた人々かも知れないなとも思う。そういう人は男性でも往々にして踏み外すので「女性だから」というわけではないけど。あと容姿やセンス(こちらは頭の良さゆえの自己プロデュース能力と言えるかも)には比較的以上のレベルで恵まれているから得した部分があったのではないかという見方もあるだろうけど、それも男性だって一緒ですよね。

「それは男性でも一緒ですよね」とハッキリ言えるようになったのも、この20年の進歩だなとしみじみ感じる。
そして、彼女たちの下の世代、今の20代、30代の優秀な女性がどういうキャリアを積んでいるのか知らないけれど(たぶん外資ベンチャーに取られてる)、こういう真っ向勝負型のスペックの女性たちが、歪んだり歪まされたりすることなく、国という枠組みにおいて活躍できる日本であってほしいな、と思う。